市教委、県教委との意見交換会「ありんこの会」の皆さんと

30日、ありんこの会(*1)の皆さんと、横浜市教育委員会、および、神奈川県教育委員会との意見交換会が開催され、私も丸岡いつこ市議と出席しました。

 ありんこの会は、継続的にアンケートに取組まれておりその結果をもとに、昨年までの提案事項に対する取組みの進捗も確認しながら、通級指導教室における支援や高校進学時、および高校における支援体制の充実などについて要望が出されました。

今回の意見交換会に先立って、保護者から横浜市の通級指導教室「3年退級」ルールについて伺いました。(通級指導教室に通えるのは基本的には3年生までとする)この3年退級ルールについて明文化されたものはないかと県や市の教育委員会にも尋ねましたが、暗黙のルールのようでした。当日は、3年退級についても質問が出されましたが、市教委は「あくまで目安」としています。正直、保護者の実感や実態とは随分違うなあという印象を持ちました。通級指導教室の増設、教員の増員についての要望も出されているように、3年で退級が促されているのは、慢性的な通級指導教室の不足が大きな原因です。今年から全校で展開される特別支援教育支援員制度など対応策を話される中で市教委は、今後、インクルーシブ教育を推進する方向性にも言及されましたが、保護者からは、地域の学校の受け入れ態勢がないままインクルーシブ教育を進めることは混乱をもたらすだけではないかとの意見も出されました。

高校入試時の配慮の充実についても、毎年要望が出されています。今回は、保護者がHPで検索すると思われるキーワード数を県立高校の入学選抜各種案内において検索し、支援を必要とするおよその人数を算出し検証された結果も提示されました。検索結果は、残念ながら入試時に必要な配慮について適切な周知が行われていないことを示すものでした。県教委からは、早速改善をはかりたいとの見解も示されました。その他、個別の教育支援計画書、指導教育書の作成と活用について、作業療法士による医療支援、学習支援員制度の充実についても要望がありました。
神奈川ネットとしても、ありんこの会の皆さんが、提起されている制度の不備や運用上の課題について、引き続き解決にむけて共に取組んで行きたいと思います。

 *1)ありんこの会:横浜市立小学校・中学校情緒通級指導教室に子どもを通わせている保護者の会