「出口対策」よりもその前にやるべきこと

予算審査が続いていますが…ちょっと呟きます

 認可保育所の待機児童問題への対策が、とにかく「保育所をつくる」ことから、多様な保育サービスを用意することへと少しづつシフトし始めています。保育所への「入所希望=就労希望」ではないという気付きが保育施策の転換に繋がっているのだと思います。預けたい理由はさまざまだし、そのニーズに応えるサービスが用意されれば、子育て中の人が限りなくフルタイマーに近い働き方を選択する必要がなくなるということです。
 養護学校の過大規模化も問題になっていますが、地域の学校に通えるしくみがあれば、スクールバスに揺られて遠くの養護が校に通わなくてもよい子どももいます。そのためにも、学校生活支援員制度の充実が大事だと思います。また、地域で育ち学ぶことが、たくさんのつながりを生み出し将来の安心に繋がります。

 高齢者福祉施策においても、介護を必要とする人やその家族が、在宅生活を諦める理由が、食事がネックであったり、家族のレスパイトを支えるサービスの不足にあることを感じます。きちんと食事をとることで、健康が維持され医療費や介護サービス費を抑制することにも貢献できるはず。

私は、チャンスがあれば、必ず、食事サービスの重要性を発信しています。しかし、毎年、食事サービス事業は縮小傾向にあり、来年度予算も前年比88%の1億6857万4千円。高齢者の人口増加を考えると信じられない状況です。

出口の対策よりもその前段で必要な対策が打たれ、必要な投資をすれば、結果として、低コストで満足度の高いサービスが提供できる可能性は十分あります。利用者の本来のニーズに向き合うことが第一歩。
今週も予算審査が続きますが、現場の視点、当事者の視点から政策提案していきます。