北京JAC二日目、メディアにおける男女共同参格〜女性の社会的発信の拡大にむけて〜と題した分科会に参加しました。 最初のパネラー、TV局の女性デスク五十住千鶴さんから、入社まもなく、女性記者として経験された不平等について話されました。当時、雲仙・普賢岳の噴火、御巣鷹山の7回忌、奥尻島地震と立て続けにハードな取材の機会に出くわされ、能力差以外の制限を受けたそうです。また、自社の報道マニュアル作成に関わられた経験からも放送表現に残るジェンダー差別について問題提起がありました。同時に、女性がメディアにいる意味、女性が増えることで変わっていく現場についても報告されました。
続いて、龍谷大学助教授の松浦さと子さんからも「メディアとジェンダー」というテーマで報告がありました。
日本各地で、NPOによるFMラジオ局や、インターネット放送局といったオルタナティブなメディアが次々と生まれています。コミュニティペーパーの実践として、上越タイムズがNPOに紙面を解放した事例も報告されました。評論家ではなく、生活実感と地域を伝える実践者の市民記者が紙面をつくる事で読者が3倍も拡大されたのだそうです。情報の受け手としてだけでなく、創り手、発信者として連帯することは、市民社会教育に他ならないという松浦さんは、ご自身もインターネット放送局の運営にも関わっていらっしゃいます。今後、アメリカやドイツ、韓国のように放送への参加制度の確立に向けて、市民が連帯し運動をつくり出すことが必要であることも述べられました。
市民メディアを積極的に創り、参加し、支える運動に取り組むことは、まさに、私たちのこれからの課題です。色々試してみたい事だらけです。