横浜市が収集した資源物「古紙」の約一割が所在不明となっています。
古紙回収について、2005年度実績では、古紙の収集量と売却量に5643トンという大きな差が発生し、横浜市が多大な損害を被ったことが明らかとなりました。
紙は重量が重く、G30の数値目標達成のためには重要な品目です。そのため、禁忌品の資源化を古紙業者に押しつけるような強引な手法もあり、「横浜の古紙は要注意」と言われるような古紙の品質低下と市場の混乱を招いてきました。資源再生のためにも、地域の静脈産業の持続可能な発展のためにも、G30の数値が後退しても、まずは確実に再生紙の原料となるものを収集するべきです。
私は、これまでも議会で、古紙回収の問題点を再三にわたり指摘し、改善提案を行ないましたが、当局は、リサイクルルートにのらないような古紙であっても、「高値で買い取る業者がいるのだから良い」とし、放置してきました。
昨年10月には、横浜市古紙ディーラー連絡協議会から「その他の紙」基準を見直すよう要望書が提出されており、私たち、NET横浜ごみプロジェクトでも、回収現場などの調査を重ねてきました。その結果、一部業者が重量を過少申告することや、回収した古紙の品目を操作し、事実と異なる品目で実績数量を報告することで、市への納入金額を安価におさえようとしているという行為がおこなわれているという疑義が生じました 。
それらを黙認している市の姿勢にも疑問を感じざるを得ません。
28日には、市長あて「横浜市が収集した資源物の持ち去り等に関わる刑事告発と関係者の処分について」勧告書を提出するとともに、資源循環局長あて、「古紙の行政回収システムの見直しを求める要望書」提出し以下の項目について、改善を求めました。1.古紙の行政回収の「その他の紙」から禁忌品を除く
2.入札は、新聞、雑誌、段ボール、紙パック、その他の紙の品目別に行なう
3.売却にあたっての計量は、横浜市と入札業者の双方の立会いのもとで行なう
4.再生紙の原料としての古紙の価値について、的確な情報を市民に知らせる