ピッピ親子サポートネットが運営する保育園は認可保育園ですから、両親とも就労なさっている家庭、主に、フルタイマーの方のお子さんを預かる施設です。しかし一方で、3人に1人が非正規雇用という時代を向かえ、保育園に求められる役割も大きく変化していることも感じます。
幼稚園に子どもを通わせながら深夜に配食のパートをしていたAさん、自閉症のお子さんを抱え幼稚園でも子どもに付き添いを求めら辛い子育てをしていたBさん、夫は残業、出張が多く子育ての責任を全て負っていたCさん。(私の夫も単身赴任)周りには孤軍奮闘するたくさんの母たちがいました。
認可保育園はフルタイマー支援の場で、待機児解消が大命題。フレキシブルなニーズに応えらる一時保育サービス一時保育の枠は少なく、どこも満員。受け皿はなかなか広がりません。認可外保育園や幼稚園の延長保育、子育てサポートシステムなども多様なニーズの受け皿になっていますが、保育料や保育の継続性を考えると、親にも子にも負担がかかっています。
厚生労働省がコントロールする保育・子育て支援制度の堅さが少子化克服のハードルを高くしているように思えてなりません。
認可保育園の役割を見直すということは、働き方をも見直すということ。200%も頑張らなくても、男性も女性も100%のパワーを子育てと仕事のバランスを取りながら発揮できることが大事ではないでしょうか。忙しすぎる社会は生きずらい。保育サービスや働き方が選べれば子どもも大人ももっと元気になれます。
ピッピ保育園は率先して一時保育事業に取り組み、毎月のべ300人のお子さんを受け入れています。その実践をベースに、また、横浜市には、横浜保育室という独自の制度があるのですら、そこも突破口に新たな制度づくりに引き続き取り組みます。