道路特定財源問題をめぐって陳情を繰り広げた地方六団体のあり方は、地方分権一括法の施行など第一次分権改革以降の課題を象徴的に表しています。地方議会や首長が国に求めるべきは、地方自治体が国に翻弄されず、その自立性を確保するための制度改正です。
学習会では、福祉や教育予算を事例に、法的には監督権限を持つ自治体が、補助金にコントロールされその権力を行使できない実態など、三位一体改革についての課題も出されました。
そして、自治体独自のサービスを求めると必ず言われるのが「財源不足」。現行制度を検証することで財源確保できる部分もあり、府の財政再建方針を掲げる大阪府の橋下徹知事のPT試案も今後の調査の対象としました。
参加者からは、保育園予算の「弾力運用」について自治体が厚労省にお伺いをたてて、弾力運用できない事例や、自治法に定めがないことを理由に議会改革に消極的な議会と事務局の実態など、現場の課題が報告されました。
原則、「法律にだめと書いてないことはやれる」姿勢が大事、「やれると書いてないこともやっているという事例も有るはず、論で戦え!」というアドバイスをいただきました。
新藤さんからは、今月末に出される地方分権推進委員会第一次勧告と道州制ビジョン懇談会の中間報の概要についてもお話いただきましたが、自己決定の時代にあって、まずは、議会が自己改革せよという厳しいご指摘もいただきました。今後は、政令市における都市内分権についても調査・研究を進めます。