コロナ禍におけるフードバンクかながわの取組を聞く

5月17日、フードバンクかながわの荻原妙子さんによる「コロナ禍におけるフードバンクかながわの取組を聞く」オンラインミニフォーラムが開催されました。(ネット・青葉主催)
人々繋がりづらい今、アフターコロナの時代も見据えて、知恵を出し合い様々な活動が模索されていることを学びました。

 コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言が延長され、社会・経済活動の停滞は益々深刻になっています。収入の道を絶たれた人に対する補償はなかなか追いつかず、福祉事業の自粛・休業も続いています。こども食堂といった地域の活動も中止を余儀なくされ、困難を抱える人ば少なくないはずです。
そんな中で、フードバンクかながわは、地域のフードバンクへの食糧提供に止まらず、コロナ軽症者や医療従事者、学生、シングルマザー支援など、様々な形でネットワーク型の活動を展開されています。 

全国一斉休校が要請された3月、地域のフードバンク活動も大きくその形を変えざるを得ませんでした。臨時休校前後に、フードバンクかながわで把握していた子ど食堂60団体中、3月に食品提供を行ったのは38団体、4月は39団体でしたが、食堂としての活動を継続することは難しく、学校と連携して弁当配布や食品提供に切り替えた団体もあったそうです。
この月、これまでの一か月平均1.5t台だった米の提供重量は2tと1.3倍に増え、食品提供 は10トンを超えたと言います。(2019年度の年間提供食品重量 は92.0トン)

こうした状況がマスコミに取り上げられたこともあり、個人からの宅配・持ち込み品は約3 倍増増加。4月には、臨時休校等により生じた食品の有効活用促進のため、農水省のフードバンク活用促進対策による情報提供を活用し、3件4トンの食糧の寄贈も受けられたそうです。
しかし、地域にネットワークがなければ、こうした緊急措置も生かされないわけで、日常的に顔の見える活動があることが重要。荻原さんも、これからは地域に「フードパントリー」(食品を受け取れる場所を)を増やしていきたいと話されていました。

フードバンクかながわからの メッセージを受けて
2020年4月24日~5月1日 緊急フードドライブ実施。各事業所から、お米、油、すぐに食べられる缶詰・レトルト食 品などが 22, 2キロ集まり送付。(お米10キロ(2袋)を含む)

私たちピッピ親子サポートネットは、2019年1月からフードバンクかながわのフードドライブに参加しています。法人には、7つの拠点があり約150人の働く仲間がいます。また拠点では、日々多くの人たちに出会うことができます。このネットワークを生かしたいと考えました。
今日は、オンライン上ではありますが、地域で子供食堂やコミュニティカフェの活動をされている方たちとお話する中で、新しいネットワークを構想できそうな予感もしてきました。
あらためて「食」の力を感じ合える貴重な時間でした。荻原さん、参加された皆さん、ありがとうございます。

 

*設立初年度である2018年にフードバンクかながわに寄せられた寄贈食品重量は 46.4トン。うち、 提供食品重量 39.8トンでしたが、翌2019年度には、寄贈食品重量 97.0トン、提供食品重量 92.0トンと、その実績は大きく伸びています。うちフードドライブには16トンが寄せられたそう(2018年度は5トン)