「豊島子どもwakuwakuネットワーク」顔が見える関係が支援ネットワークを広げる

 11日、コミュニティカフェスペースナナで開催された「地域でゆるやかに支えあう場をつくろう」連続講座に参加しました。
 第1回は豊島子どもWAKUAKUネットワーク理事長の栗林知絵子さんと、栗林さんとつながり池袋で育った“はあちゃん”(19歳)から、学習支援や子ども食堂など地域で子どもたちの学びや暮らしを見守り・支える活動について伺いました。

 日本の相対的貧困率は悪化しつづけており、16.3%であることが公表されています。しかし、「子どもの貧困は見えづらい」と栗林さんは指摘されます。
 栗林さんは、経済的貧困は解決できなくとも社会的貧困、文化的貧困に対してできることがある、包容力の中で子どもの「バネ」が育つと話されました。そのことは、栗林さんが支援を続けてきたはあちゃん自身が語った言葉からも十分伝わってきました。

 当事者が伝える雑誌「はるまち」も紹介されました。はるまちには、生活保護を利用している人や、生活保護を利用し育ち納税者になった人たちが紹介されています。見えにくい存在だった人たちが、名前や顔を出して思いを語っておられます。
「顔が見える」ことが、信頼の基礎を築き、心動かされた人が活動を応援する人になり、地域で見守ってくれる人=アンテナになる人が増えていきます。
 栗林さんの「おせっかい」がWAKUWAKUネットワーク設立につながったのも、受験生チャレンジ支援貸付事業(東京都)の返済の保証人となった栗林さんが、友人・知人からカンパを募ったことがきっかけだったそうです。

「この子のためなら…」から始まった活動が地域の取組みとして繋がり始めていることに励まされました。こうしたモデルを社会化していくためにも、制度化が必要であり今後も政策提案に取組みます。