「海フェスタよこはま」にイージス艦はいらない

 米海軍イージス駆逐艦ジョン・S・マッケインが、今月21日に横浜港大さん橋に入港し、翌22日には一般公開されることが公表されました。
昨日から始まった「海フェスタよこはま」を祝しての寄港とされ、入港時には、横浜市の副市長が出席しての歓迎セレモニーも行なわれたようです。しかし、このお祝いに米軍のイージス艦がなぜ必要なのでしょうか。 「海フェスタ」は、「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」という「海の日」本来の意義を再認識し、三連休をより有効に活用し、海に親しむ環境づくりを進めることを目的としており、特に今年は開港150周年記念事業として位置づけられています。
150年前に、何とか戦争を回避しようと行われた先人の努力と、これまで横浜港の軍事利用に強く反対して来た市民に思いをめぐらせるならなおのこと、核兵器搭載も可能でイラク戦争に参加しトマホークミサイルを発射した事もあるこのジョン・S・マッケイン号によるお祝いとは、あまりに唐突で、市民に海に親しんでもらうという目的からも逸脱しています。
さらに、これまで横浜港に米艦船が寄港したことは無く、今回が戦後始めての許可となる点も重要です。
1997年に「日米防衛協力の新指針(ガイドライン)」が策定されて以降、米海軍が全国の民間港使用の実績づくりを進める中、全国一の入港数を誇る横浜港が、「お祝い」を口実に、これまで許してこなかった米海軍の寄稿を認めることの影響は大きいと言わなければなりません。
一度認めれば、その後は特定の目的が無くとも乗船員の休養のため等とする寄港が繰り返され、民間港湾の軍事利用とも見られる事態が他港において起きており、今回の許可が既成事実化することを危惧します。
ピースメッセンジャー都市横浜が港湾管理者である以上、米艦船の寄港は認めないことこそ、軍事的緊張の連鎖からの出口を模索する世界へのメッセージとなるはずです。
横浜市が米海軍イージス駆逐艦ジョン・S・マッケインの入港と岸壁使用を許可したことに強く抗議します。