現場発の提案で変えてきた子育て支援施策
横浜みなみ生活クラブの組合員の皆さんの勉強会で、「子ども・子育て支援新制度」についてお話する機会を頂きました。
今日は、制度をつくり・変えてきた市民事業にも着目し、1990年代にスタートした子どもミニデイサービスの取組みから振り返りました。
子どもミニデイサービスは、空き家等を活用し身近な地域で家庭的な保育提供するもので、親が働いていてもいなくても理由を問わない預かりを行ってきました。そこで積極的に取り組まれた「一時預かり事業」は2009年から横浜市の乳幼児一時預かり事業として実施されています。
参加された方の中に、瀬谷区でNPO法人さくらんぼが提供する一時預かりサービスを利用しながら、ご自身は産前・産後ヘルパーとして働いたという経験をお持ちの方がおられました。子育てが少し辛い時、社会と繋がりたいと思って子どもを預けた際に、さくらんぼのメンバーからの勧めもあり、自分の出産の経験も役立つならばとヘルパーにチャレンジしたエピソードを伺いました。参加型福祉を実践してこられたさくらんぼも凄い!
横浜市の保育・子育て支援施策には、新しい発想を持って事業にコミットしてきたNPOやワカーズ・コレクティブの現場からの政策提案が数多く反映されてきました。その実践は「保育」と「子育て支援」の領域をつなぎ、全ての子どもの育ちを支援する理念へ繋がっています。行政も積極的に情報を公開、提供し知恵を出し合って来た歴史もあります。子ども・子育て支援に関わる制度が大きく見直される中で、国に対しても、自治体、NPO双方から、ニーズとサービスの多様性に着目した政策・制度提案を行ってきた意義も大きいと考えます。
こうした運動に触れ、参加された方から「変えられるんですね」との声も聞かれ、私も励まされました。今日のこの時間が、まちづくりの一歩につながりますように。