学生さんのつぶやきは、変化を促す問いだった
2023年度のインターンシッププログラムが終了。7日には、 報告会が開催されピッピ・親子サポートネットのスタッフと参加してきました。
ピッピは、2018年からNPO法人アクションポート横浜のインターンシッププログラムに参加していますが、当初は学齢期の子どもたちの夏休みの過ごしに関わってもらえることへの期待が大きかったように思います。
転機は昨年出会った学生さんの「介護の現場も体験できますか?」 という問い。大学入学以来、コロナ禍でさまざまな制限のもとでの学生生活を送らざるを得なかった彼らが、この機会にコミュニケーションを重ねながらいろんな経験を積みたいという訴えでした。彼らとは直接支援の現場の関わりにとどまらず、保育や介護の制度や政治について対話を重ねる貴重な時間を過ごせました。
今年度は、5人の学生さんが参加。
長期プログラム「ピッピ保育園〜地域への感謝プログラム推進プロジェクト」の企画リーダー募集に応えてくれた学生さんとは、これからの保育園の役割を考えたり、フードシェアの活動を通じて、NPOや市民ができることを体験してもらいました。私たちもまた、その過程で、「何のために」、「何を目ざして」といったことを言語化する機会ももらいました。
何よりも、自分たちで考えて、自分たちで決める面白さを実感したという学生さんたちの言葉は、自主運営・自主管理を掲げたワーカーズ・コレクティブの原点を思い起こすきっかけともなりました。といっても、なかなかうまくいかないことも多いのですが、それでも、ワーカーズ・コレクティブによるマネージメントにこだわってみようと、ワーカーズのリーダーも動き始めたり。
インターンシップは、とても優れたプログラムで、学生さんだけでなく、受け入れる側も、活動プログラムを検討をする中で、「仕事を伝える」ことから派生して「仕事がどうあればよいのか」ということも考えさせられます。学生さんのつぶやきは、変化を促す問いでもありました。アップデートし続けなければ!となる。
先日、介護保険制度の改定をめぐって、厚労省との円卓会議に参加した際に、衆議院議員の大河原まさこさんが、「この人たちは、介護保険ができる前から30年にわたって、地域福祉を担っていた方たちなんです。現場の危機感をどうかしっかりと受け止めて!」とお話くださったことが思い出されます。
30年とは言わないけれど、私のNPO活動も20年が過ぎたんだなあと。
暮らしの周囲にある問題を参加型で解決する運動が、真に社会の動きと連動できているのか。
内外のネットワークを活性化する試みは、より重要になっていると実感しています。地域にこだわりつつウィングを広げよう。