神奈川県生活困窮者自立相談支援モデル事業 インクル相談室 中間報告会

 インクルージョンネットよこはまが主催する、神奈川県生活困窮者自立相談支援モデル事業の中間報告会が開催されました。
 県のモデル事業は、今年1月からスタートしており、7月末までに1620件の相談がありました。そのうち支援対象者となったのは129人で、40代が33人で最も多く、65歳以上26人・30代22人と続いています。相談経路としては、本人からの相談が49%、関係機関からのつなぎも45%となっています。相談内容については、収入・生活費に関すること、住い、仕事さがし・就職といった内容が寄せられています。

  鎌倉市では、7月からインクルージョンネットよこはまの専門相談員による出張相談が始まっており、6・7月はすべての枠が埋まったとの報告がありました。他自治体においてモデル事業を受託している団体からも、情報提供のあり方や、横断的、継続的な支援体制の構築に向けた数々の課題や提言が聞かれ勉強になりました。今後の県内自治体の取組みに生かしていきたいです。

   報告会に先立って、寿町へのフィールドツアーに参加しました。ガイドは、寿町に暮らし、日常的に生活相談や、野宿者への訪問相談などを行っている高沢幸男さん。   2012年1月に行われた厚生労働省の実態調査で、野宿生活者のうち、かつては正規職員であった人が58%、自営業であった人が8%と合わせて約6割というデータも紹介されました。ヘルパーステーションやデイサービスといった介護事業所も軒を連ねており、高齢化が進む町の課題が映し出されています。
 雇用や家族のあり方を始めとして社会状況が変化している今、誰しも孤立や生活困窮に陥るリスクを抱えている、そういう想像力が求められていると思います。