NPOが運営する「このはな保育園」オープニングセレモニー

川崎市高津区に開設された「このはな保育園」のオープニングセレモニーに出席しました。このはな保育園は、NPO法人子ども未来じゅくが運営する30人規模の小規模認可保育園です。川崎市は、昨年、保育緊急5ケ年計画を策定し待機児解消への取り組みをすすめているそうですが、あらたに、小規模保育園を整備するための建設補助制度もつくられ、このはな保育園もこの制度を活用しています。

2000年以降、待機児解消を進めるために規制緩和が行われ、NPOや株式会社も認可保育園事業に参入できるようになりましたが、施設建設のための補助金は社会福祉法人のみが対象とされNPOは対象外とされてきました。また、自己所有施設以外に賃借物件で認可保育園を開設することも認められるようになりましたが、保育運営費から賃借料を支払う基準が厳しく都市部や利便性の高いエリアでの運営は厳しいという課題がありました。

そんな中、横浜市では、「民間保育所整備促進事業」や「賃借料補助事業」によって、認可保育園の計画的な整備を進めています。私が参加するNPOもこの制度を使い2005年に青葉区に小規模認可保育園を開設しましたが、小規模認可保育園の事例として、以前、川崎市の担当職員の方もヒアリングにいらしたことがあります。

自治体独自の制度によって、短期間に認可保育所の整備が促進されたことは、評価すべきです。しかし、それでも、待機児は解消されません。おそらく、認可保育園を拡充する以前の問題として、子育て世代のニーズを充足する保育システムや働き方を選ぶ事ができないのだと思います。

私は、そんな多様なニーズを保育園という地域の拠点でしっかりとキャッチしながら、保育園に通える子どもたちだけでなく、そこにこられない子どもや家族をサポートするという気持ちを忘れずにいたいと思います。そうでなければ税金が投入される認可保育園をNPOが運営する意義はないと思っています。