久しぶりの日吉駅前の風景。来年3月開業予定の横浜市営地下鉄4号線・グリーンラインの工事が進んでいます。
グリーンラインが完成すると、日吉から港北ニュータウンを横断し中山までの、10駅が21分で結ばれることになりますが、この路線がどの程度利用されるのか、やはり心配です。すでに、港北ニュータウンを縦断しているブルーラインとは相互乗り入れが出来ません。ブルーラインは第三軌条方式を、グリーンラインはリニア方式を採用しているためです。例えば、横浜都民と言われる市北部にすむ私たちは田園都市線で一直線に都心に向かうことができますが、港北ニュータウンにお住まいの方もセンター北、センター南以外を利用される方は、ブルーラインからグリーンラインに乗り換え、日吉で東横線に乗り換え渋谷に向かうよりも、一本であざみ野に向かいそのまま田園都市線で都内へというルートを選ばれるのではないかと思います。
横浜市営地下鉄の二つの方式は、いずれにしても、他の私鉄各線に乗り入れできません。銀座線のような戦前につくられた地下鉄が第三軌条方式なのは仕方ないとしても、なぜ、横浜市営地下鉄に第三軌条方式を導入したのか、疑問の残るところです。銀座線まで延伸しないとつながらない。リニア方式のグリーンラインも、大江戸線まで延伸しないとつながらない。同様に第三軌条方式を導入している大阪市営地下鉄も各社が相互乗り入れを進める中、一部路線は苦戦。名古屋市営地下鉄は第三軌条方式ですが、名古屋の私鉄=名鉄という状況で、私鉄との相互乗り入れといっても限定的なので、こちらは特例的。私鉄各社の路線が広がる首都圏での戦略として、相互乗り入れが全くできない横浜市営地下鉄は、単独で延伸を続ける他に道はないのか。それも現実的ではありません。市営地下鉄事業のあり方答申には、4号線建設費も含め5400億円の債務が生じることについて、過剰投資や甘い需要予測を招いた原因の究明の必要性も言及されています。
とにかく、つくってしまったグリーンライン。バス&ライド、パーク&ライドなど、利用客増加のための施策が必要です。