いかだで遊ぼう谷本川、継続17年

 今夜のトークサロンは、谷本川で竹を使ってのいかだ遊びをしながら、川に親しみ、水質観測や生き物観察にかかわってこられた「あおばく川を楽し む会」の青砥寿子さんと、今回17回目を迎える「いかだで遊ぼう谷本川」実行委 員長の渡利博さんをお招きし、これまでの活動と、川の自然の今、活動の中から見えてきたまちづくりの課題などについてお話を伺いました。 川を楽しむ会の発足は、1989年。ドブ化した柳川の掘割を蘇らせる過程を記録した映画の上映会がきっかけでした。青砥さんはその頃からのメンバーです。また、渡さんは、退職後、鳥の観察がきっかけで川の活動に参加されました。今の時期、鶴見川では、約15種類の鳥を観察できるそうです。
鶴見川は、下水道の完備によって少しずつきれいになっています。時に、子どもたちも参加してパックテストでの水質調べが行なわれていますが、それよりも「匂いや透明度でわかる。」と青砥さん。それでも、排ガスや粉じんが雨水に混じったり、洗濯や洗車などの生活雑排水が流れ込み、川を汚しています。
現在、鉄町の高水敷の野草管理も行なわれていますが、その活動を通じ、鳥や昆虫が豊かに暮していける場所として、また、自生植物の多様性、重要性、美しさを再認識されたそうです。何万本のチューリップもコスモス街道もかなわない。
鶴見川流域には農地が広がり、その緑が環境保全に果たしてきた役割りは大きいのですが、市街化調整区域がなし崩し的に開発可能地とされることのないよう、都市農業を守るためにも、地域住民が水と緑のもたらす豊かさ、農地の環境的価値を共有できるプログラムが必要ですね。
お二人とも、水や自然、命の大切さを学ぶこと、これに関心を持つ人を増やすことが大事だという思いで活動されています。学校のビオトープもいいけれど、ダイナミックな生物循環に触れる機会をつくることもまた大事。
参加された方の中には、学童保育にかかわっている方もいて、早速、川辺にでかける夏休み企画がまとまりました。