事実に基づいた数字/リユースカップの場合

予算特別委員会/環境事業局

 横浜コミュニティネット発効のINGニュースでも取り上げ、みんなで首をかしげた「国際競技場のリユースカップ」について質問しました。
2万人から6万人にもなる入場者のゴミから、リユースカップを手作業で取り出す作業への疑問、「税金の無駄遣いでは?」という声を受け、環境事業局、緑政局、日産スタジアムの運営を行っている財団法人横浜市スポーツ振興事業団、スタジアムの清掃を請け負っているエーエムサービスの方、アルバイトで清掃をしている方へのヒアリングをもとにした質問です。 日産スタジアムでは、昨年の8月から、Jリーグの試合の際には、使い捨ての紙コップではなく繰り返し使える「リユースカップ」が使用されています。詳しくはこちら
このリユースカップの取り組みの成果について、質問したところ、これまで8試合が行われ、リユースカップの回収率は95%、紙コップを使用しないことで、約1、4トンのゴミが削減でき、G30推進の効果があったという答弁がありました。
ところが、調査の過程で、集められたゴミを手作業で開封し、その中からリユースカップを取り出す際、ゴミの中から取り出した、カップの数をカウントしておいて、回収したカップ数に上乗していることがわかりました。スタジアムの担当者の方にも確認したのですが、実質の回収率は、平均で2割ほど低いそうで、導入前に予想していた回収率にほぼ近い75%になるそうです。ただ、この人権費は、スタジアムの自主事業で、スポンサーの東京電力から提供された資金(2年間で1000万)が当てられていて税金の無駄遣いには当らないと言われました。
スポーツ振興事業団方からは、「対戦相手によってカップの回収率に差があり、それは、本拠地の自治体のごみの取り組みの差による」とか「リユースカップの回収率は、マリノス側スタンドのほうが断然いい」などのお話を伺って、若い世代を中心に市民への意識啓発の場になっている事は納得しました。
しかし、本来は、取り組みの状況については、実態を表す数字がいいと思います。例えば大分トリニータは本拠地でリユースカップを導入していますが、回収率が平均85%。これはデポジットをかけた効果です。やっぱり、「事実に基づいた数字」でなければ効果や課題は見えないですよね。それを誠実に情報発信して頂きたい。
G30効果も同じこと。
「あなたにも出来る!」と思ったけれど、「やっぱり難しかったG30」でもいいじゃないのかと私は言いたい。