ローカルなイニシアティブで平和に向き合う

広島に帰省中です。
実家で購読している中国新聞で、被爆70年に合わせた取組みとして、今年3月に実施した日米の高校生を対象としたアンケート結果を報じていました。非常に興味深いデータでしたので記しておきたいと思います。

アンケートは、基町高(広島市中区)と法政大高(東京都三鷹市)、米ニューヨークのスタイベサント高で実施されたもので、『「広島、長崎の被爆体験は核戦争の防止や世界の平和に影響を与えてきたと思うか」との問いに、「思う」「ある程度思う」と肯定的に答えたのは、基町高が92・0%、法政大高が88・1%、スタイベサント高が72・1%(全体で計86・2%)』とあります。
「アンケートに回答した生徒で被爆者から直接、体験を聞いたことのある割合」は、全体で69・7%。基町高で90・6%、法政大高で66・5%、スタイベサント高で31・4%とのデータも示されていました。核兵器について、七つの選択肢の中から「ただちに廃絶すべきだ」を選んだのは、基町高で68・0%、法政大高で59・9%、スタインベサント高で20・3%となっており、「被爆証言に触れた割合にほぼ比例し、この選択肢を選ぶ割合が多かった。 」との分析もされています。

 「平和な世界をつくり出すために何をしたらいいか」についての自由記述の中には、「最もシンプルなことは、自分たちの地域社会で意思疎通すること、それが地域、市、州の指導者、ついには連邦政府に達する」「自分の身の回りに起こっていること目を向ける」「相手のことをよく知る」など、身近な平和をつくろうという意思表明も数多くあり励まされました。

今年1月に、私は、横浜で上映された「ヒロシマの校庭から届いた絵」という映画を多くの皆さんと鑑賞しました。この映画は、原爆が投下された後の広島市立本川小学校の子どもたちと、ワシントンDCのオール・ソウルズ・ユニテリアン教会メンバーとの交流を描いた映画です。私も実行委員の一人として上映会に関わらせていた だきましたが、若い世代に向けての被爆体験の継承とともに、国家の垣根を乗り越えて、ローカルなイニシアティブで平和に向き合えるためのアクションが大事だと思っています。「ヒロシマの校庭から届いた絵」の次の映会、ぜひ、実現したい!