先日、横浜市水道局が製造・販売している「はまっ子どうし」が発売以来、100万本を超えたと報道されていました。私は、ミネラルウォーター、ボトルウォターの台頭で、水道水離れも起きている中、なぜ、横浜市水道局が、他の飲料水メーカーと同じように、ペットボトルを販売しているのかそのコンセプトは曖昧だと指摘してきました。また、職員に販売ノルマを課してまで、はまっ子道志の売り上げに力を注ぐよりも、水源保全など、ほかに重要施策として取り組まなければならないことがあるのではないかと思います。「はまっ子どうし」の売り上げは、水源林ボランティア事業の活動資金の原資として、水のふるさと道志の森基金にその一部が寄付されています。しかし道志村には、10年ほど前に、やはり横浜市が出資した基金もあります。このように道志村への横浜市の取り組みは特筆すべきものがあります。
このような取組みについて、水道局は、最良な水質を保持する義務があるし、横浜水道の独自水源であるため横浜市として弾力的な活動ができると説明されています。でも、道志水源の保有量が、横浜水道全体の保有量に占める割合は1割程度に過ぎません。
水道局としても、相模川系などには、他の利水者と共同して流域下水道事業などに多額の負担をすることで、水質改善に努めているとのことです。道志水源以外の9割を占める他の水源の保全や水質改善事業にも、道志村と同様の力を注げば、着実に水質は改善していくのではないでしょうか。
8月に公表された、横浜水道の長期事業計画となる長期ビジョンでは、高度浄水処理導入の検討についても記載されています。しかし、横浜市は大都市の中では比較的、水源水質が良好と言われています。コストのかかる高度浄水処理を行なうよりも、まず、水源保全。