横浜市営地下鉄は、昨年度の経常収入が約400億円。それに対し資本比負担(支払利息+減価償却費)が300億で、経常収入の7割以上が利息や減価焼却費として消えてしまうという非常に厳しい状況です。
経常収支の均衡に向けてのネックは、多額の企業債から発生する金利負担です。企業債の約9割は公的資金で、残高は4787億円にものぼります。しかも、財政融資資金の利率は平均で3.63%.。
さらに、昨年度は、一般会からも補助金を約58億円受け入れています。昨年、バス事業の、補助要項を持たない「行政路線補助金」の不正請求が問題となりましたが、高速鉄道会計の市単独の任意補助金については、昨年末に要項が策定され、補助目的や補助基準、期間などが明文化されていました。一歩前進です。でも、あくまでも、要項ですので、その改廃については議会の議決を必要としませんが、補助対象となる債務総額が1280億円にものぼっていますので、軽々に改廃されるようなことのないように意見も述べさせていただきました。
累積欠損金も、2006年度末で約2,400億円あります。40年ころ、解消の見込みとのことですが、本当に欠損金解消は出来るのか…。
横浜市は、2020年には高齢化率25〜30%になると推計されていますし、将来の輸送需要や物価動向など、不確定な要素が多い中で長期的な収支を試算し、累積欠損金の解消を見込むのは非常に難しいのも事実です。
もちろん、これまでも、人件費の削減や、保守経費を中心に経費削減も進んでいます。加えて、建設改良費(資本的支出)の削減策です。これが大きなコスト削減につながるかと思います。そこで、2002年から実施されてきた車両の更新について詳しく質疑を行いました。レポートその2につづく〜