まず、若年男性の結婚率と年収などの関係や労働時間二極化の傾向について、また、正規・パート間や男女の賃金格差の実態をデータをもとに検証しました。
1986年に男女雇用機会均等法が施行されて、13年を経過しましたが、男女間の賃金格差はむしろ拡大し女性の労働環境の改善は進みません。均等法とともに導入された第3号被保険者新制度や労働者派遣法により女性たちは分断されました。その根底には、根強い性別役割り分業意識があり、日本の経済政策や働き方に及ぼした影響は深刻です。
経済不況により産業構造の転換が迫られている今、「サービス経済」の可能性についてもお話いただきました。私たちも、この間、介護や子育ての社会化を進めてきましたが、あらためて、サービス経済の担い手に着目し労働法制の強化にも取り組む必要性を確認しました。
NETでは、1997年から女性たちのペイドワーク、アンペイドワークの実態を明らかにする生活時間調査を行ってきましたが、働き手の3分の1が非正規社員、その半数は若者と女性という実態に向き合い、女性と若者の働き方調査に取り組みます。