民主党・地方議員年金プロジェクトチームの提言に対する見解

多額の公費投入は事実上の存続

 地方議員年金の存廃議論が大詰めを迎える中、政権与党の民主党・地方議員年金プロジェクトチームでも検討が行われ政府への提言がまとめられました。しかし、その内容は、議員年金財政が破綻しているにもかかわらず、退職一時金は掛け金総額の80%とし公費で負担するなど驚くべきものです。速やかに制度廃止のための法律を整備することとされたものの、議員年金の受給資格がある現職議員は、退職年金か退職一時金給付のいずれかを選択できることなども盛り込まれています。退職年金を選択した場合、今後60年間も年金給付を受けることになり、これでは、実質的な制度の存続という批判は免れません。
 この案では最大で1兆3600億円もの財源を必要とし、一時金を掛金額の64%まで保障するとした総務省案をも上回る税の投入(公費負担)を求める提案であり、まず、必要とされる経費を誰がいくら負担するのかも国民に示すべきです。

 神奈川ネットは、これまで10年間にわたり、議員年金の廃止、公的年金の一元化を提案してきました。今後、地方議員議員年金制度の廃止を進めるにあたっては、可能な限り公費を投入しないこと、国民の年金に対する不安解消のため、引き続き公的年金の一元化を早急に進めることを求めていきます。