政策セカンドトラックで保育園子ども食堂を展開

今年9月から、ピッピ親子サポートネットで、ピッピみんなの保育園のある「くらしてらす」を活用して、ピッピ・夕暮れ食堂@くらしてらすが始まりました。

これまで、フードドライブやフードパントリーは、法人事業のうちボランタリーな領域で実施してきましたが、保育園食堂のスタートにあたっては、認定NPO法人フローレンスさんを通じて、「保育所等を起点とした食支援事業の助成」を受けて実施しています。
大元は、こども家庭庁の「ひとり親家庭等の子どもの食事支援支援事業」なのですが、自治体を通さず民間団体へ直接補助する「政策セカンドトラック」によって展開されています。2023年度で全国9団体が採択を受けて実施されており、フローレンスさんも採択を受けた団体の一つ。

夕暮れ食堂にたくさんの親子が訪れてくれています。
政策セカンドトラックの活用については、フローレンスさんからの提言があり、内閣官房「こども政策の推進に係る有識者会議」や、「コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチーム」で検討されていました。全国小規模保育協議会の中でも、国が予算化しても自治体が手を挙げない(取り組まない)ことで、必要な人に支援が届かない、いわゆる政策ラストワンマイル問題を打開するための手法として、政策セカンドトラックを推進すべきという議論を経験しました。
しかしながら、身近な自治体と現場がつながってボトムアップで政策化するという発想で活動してきた私は、正直、政策セカンドトラックへの若干の戸惑いも持っていました。

それでも、まずは手を挙げてみようと、保育所等を起点とした食支援事業の助成を申請してみたのですが、確かにスピード感はある。全国小規模保育協議会の仲間の多くがこの助成金を活用し保育園を地域にひらくことにチャレンジしています。なので、今後、この事業をどんなふうに評価することになるのか注目したいと思っています。
また、保育所という地域資源を活用した活動であり、区や市とのコミュニケーションもとりながら今後の活動を構想できれば良いなと思っています。