フェアスタート「若者トークライブ&就職お祝い会」
フェアスタートが主催する「若者トークライブ&就職お祝い会」に参加してきました。児童養護施設等で育った若者など、親を頼れない若者たちの「はたらく」を応援するフェアスタート。神奈川ネット市民社会チャレンジ基金(23期)に申請をいただいて、その活動を知りました。
トークライブでは、2人の若者が、自身の過去や、今、未来について語ってくれました。
手先が器用でモノづくりが好きなHクンは希望通り大工さんになって、キャリアを積んでいます。フェアスタートサポートの活動が、地元企業との 協力関係を築き、マッチングの効果によって満足度の 高い就労につながっている様子が伝わってきました。
Hクンは、高校時代には部活のためアルバイトができなかったため、出所後最初の3ヶ月は、貯金もなくてギリギリの生活だったといいます。また、建築会社で施工管理の仕事をしているTクンは、大学進学についても「安心して学べる制度があれば、あっても良いなのかな」と率直な思いを語ってくれました。
世田谷区のせたがやフェアスタート事業など、児童養護施設等を巣立つ若者支援として、自治体の先駆的な取り組みも始まっており、今年度は11人の奨学金給付が決定したそう。国としても若者の未来を後押しする制度を急ぎ整備すべきです。
今年度、フェアスタートは5人の若者を就労につなげています。そのうち3人の若者が参加してくれた第2部の就職お祝い会では、それぞれ新しいステージへの希望や決意を語ってくださいました。施設を退所して少し先に社会人となった先輩、お子さんを連れて参加された大先輩もいらして、たくさんのエールも送られました。あらためて、18歳で自立するための様々なサポートの必要性も共有できました。
代表の永岡鉄平さんからは「こうした機会を通じて、前向きに活躍する若者の存在を知って欲しい」という思いも伺いました。NPOと株式会社の事業がそれぞれの特性を活かし、施設を出た子どもたちにも切れ目のないサポートを行う、フェアスタートの活動にこれからも注目していきたいと思います。