これからの子ども・若者支援を考える①〜よこはまユースの実践から〜

 先日、困難を抱える若者のキャリア形成・雇用創出支援研究会で、「公益財団法人よこはまユース」の富岡克之さんと、「NPO法人パノラマ」石井正宏さんのお話を伺う機会がありました。この間、パノラマが実践されている中間的就労のモデルであるバイターンや、学校図書館「ぴっかりカフェ」の取組みは何度かうかがい議会でも取り上げたことがありますが、よこはまユースの取組みも大変興味深いものでした。

 市の外郭団体のよこはまユースが、財)横浜市青少年育成協会と呼ばれていた時代に、私は、市会で「既存の青少年行政から、新法を踏まえた新しいこども・若者行政への転換を期待します」などと、ちょっと辛口の質問をしたことがありますが、子どもや若者を取り巻く社会状況が変化する中、よこはまユースの取組みも、健全育成から自立支援へと広がっっていることを実感しました。
 例えば、よこはまユースが実施している、寄り添い型学習支援「かもん未来塾」や、青少年の居場所「ふりーふらっと野毛山」の取組み。不登校や学習支援が必要な子ども、行き場のない少年・少女たちを受け入れ、見えづらかったネグレクトや経済的に困窮する家庭の状況、障がいによる孤立、外国にルーツを持つことによる生きづらさなどに気付かされ、独自に生活支援や就労支援といった個々の支援にも取り組まれています。さらに、見守る・寄り添う活動の次のステップとして、学校や教育委員会、企業、市民活動団体と協働することで、これまでの事業をリユース展開することも視野に入れ、中間支援機関としての役割を担っていきたいとの展望も聞かれました。
 今後もよこはまユースがハブとなった幅広い支援等の取組みが期待されます。