2014年が行く…そして2015年に向けて

今年最後のアピール。sannwa前で

 神奈川ネットの創設30周の節目の年となった2014年。
参加型のガバナンスを掲げる地域の実践から、新しい生き方・働き方を模索した30年の運動は、まがいなりにも子育てや介護の社会化や中間的就労の制度化につながったのではないかと捉えています。

 子ども・子育て支援をめぐっては、新制度の施行を前にNPOと連携し積極的な政策アクションを展開しました。この運動のベースには1999年にスタートした子どもミニデイサービス(小規模保育)を県内に広げるプロジェクトの活動や女性と若者の働き方調査の取組みがありました。また、生活困窮者自立支援法に基づくモデル事業(神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市が取り組む)では、自立に不可欠な就労支援の分野で、ワーカーズ・コレクティブがつくり出すもう一つの働き方=協同労働の価値が見直される機会になりました。さらに、子育て・介護・教育といった、国籍を超えて生活者が抱える共通の課題を切り口に、かながわ「共に生きる」学習会も連続開催しました。ここでは、新たなNPO,NGOとのネットワークも広がり、あらためて市民社会の多様性を意識する機会得ました。今年は、韓国の自治体選挙の年でもあり、7月にはソウルを訪問、韓国からもたくさんの視察を受け入れ、積極的に交流する機会も持ちました。

 県議会では県民企業常任委員として、朝鮮学校の子どもに対する学費補助について議論を重ね国際・政治情勢に左右されずに子どもたちが教育を受ける機会を安定的に確保するための制度の創設に繋がりました。5月からは、産業労働常任委員会に所属し、障がい者雇用や若者の働き方について提言し、公の仕事を担う指定管理者の選定において、障がい者の雇用状況も評価項目とすることなど具体的な取組みに繋がりました。10月には、決算委員として、4年間、当事者団体と提案を続けている高校入試時の配慮の必要な生徒へのサポートについて提言する機会得ました。今後も引き続きアクションします。

 常に、地域に現場があり、そこでイノベーションを行っていく人たちの存在が人々を社会を動かす原動力になることを実感する1年でした。年末の衆議院選挙が戦後最低の投票率に終わったことは本当に残念でしたが、私たちはこれからも、神奈川で子どもを育て、介護をし、働き暮らしていかなければなりません。
 今後も、当事者の問題を政治に繋げていく役割を担い「それって政治だよ」を実感できるアクションに取り組みます。
さあ、新しい年を迎えます。2015年統一地方選挙に向けても本格的にダッシュします。