〜生活現場から始める〜「共に生きる」学習会のご報告

 第2回かながわ「共に生きる」学習会「かながわの多文化共生のあゆみとこれから」が開催されました。
講師の藤分治紀さん(かながわ国際交流財団)は、まず、多文化共生について「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」との定義(「多文化共生の推進に関する研究会報告書 ~地域における多文化共生の推進に向けて」・2006年総務省)を提示されました。
続いて、かながわ国際交流財団が実施した「外国人コニュニティ調査」に基づき、県内各地の外国人コミュニティの現状、課題について伺いました。

  神奈川には16万人の外国籍の人たちが暮らしていますが、調査は外国人登録者数上位 5 か国・地域である中国、韓国・朝鮮、フィリピン、ブラジル、ペルー(2010 年末現在神奈川県国際課調べ)を対象とし2011,2012年に実施されています。
調査結果から、言語、住居、就職・就労の難しさ、また子育てや教育、さらには高齢化にともなう介護や医療、年金問題など、多様な生活課題が複雑に絡み合っている状況が捉えられています。 東日本大震災発生後は、多くの外国人コミュニティが被災地に出向いて支援活動を行っていることも報告されました。東日本大震災については、「私の国が被害を受けた」という認識を持ちながら、住み暮らす地域社会とのつながりにおいては、未だに「壁」を感じるという言葉も紹介されました。

 藤分さんは、ともに生きる地域社会づくりに向け、「移民の宴」(高野秀行氏・著)のジャクモハン・S・チャンドラ氏の言葉、「寛容であるのではなく、排他的でないこと」の意味も話されました。寛容という言葉の意味を引くと『 心が広くて、よく人の言動を受け入れること。他の罪や欠点などをきびしく責めないこと 心が広くて、よく人の言動を受け入れること。他の罪や欠点などをきびしく責めないこと』とあります。やはり、私は「どれが間違っているではない」を受け止めを支持したいです。
 「子育て」「介護」というような、国籍を超えて生活者が抱える共通の課題や、働き方を考える上でも、ダイバーシティは重要な視点になっており、地域福祉の現場でも新たなモデルづくりが模索されています。
 ともに生き、ともに地域社会をつくる、その思いをもっと上手にもっと多くの人々と共有する、そのきっかけは、やはり地域の生活現場にあるのだと実感しました。

第3回「ともに生きる」学習会のお知らせ
「近現代史から学ぶ 在日はじめて物語」

日時:2014年2月8日(土)14:00~

場所:横浜中央YMCA501会議室
講師:李柄輝氏(朝鮮大学校准教授)

参加費:500円学生無料

主催:ビビンバネット     協力:神奈川ネット