住民の福祉のために生まれたというボトルウォーター

先日視察で訪れた霧島市内で「関平鉱泉」というボトルウォーターを目にしました。これは、霧島市が販売しているボトルウォーターで、霧島山麓で湧出する温泉水を詰めたものだそうです。驚いたのは、鉱泉水の商品化の動機が、住民の福祉のためということ。霧島市のHPには、「この鉱泉水は急峻な坂道を下って汲んでいたのですが、霧島はその名のとおり雨の多い所で、雨が続くと汲みに行けなかったり、お年寄りが坂道で怪我をされたりしたこともありました。また、高齢になられて、以前のように 汲みに行けなくなった方から「何とかして欲しい」という声が多くなり、それで当時の町長が決断し、今日のような形になりました。」とあります。横浜市水道局も03年からはまっ子どうしというボトルウォーターを販売していますが、私は、ミネラルウォーター、ボトルウォターの台頭で水道水離れも起きている中、なぜ、横浜市水道局が、他の飲料水メーカーと同じようにペットボトルを販売しているのか、そのコンセプトは曖昧だと指摘してきました。
また、はまっ子どうしは、山梨県で給水し、そこからタンクローリーで群馬県の工場まで運搬しボトルに詰められ、南区の倉庫に配送されています。あらゆる場面で、球温暖化対策が求められる時代に、ペットボトル製造のために石油を消費し、製品の運搬、また容器の処理などにエネルギーをかけるプロセスに疑問を感じます。しかも、はまっ子どうしの事業に関わる職員の人件費を計上すれば、この事業はとんでもない赤字となってしまいます。以上の理由から私は事業の見直しを求めています。
ちなみに、関平鉱泉のボトル詰めは採水地から2キロの場所で行っているそうです。そして、なんと月間約4万ケースが出荷されているそう。自治体の取り組みとしては、ずいぶん違いがあることが分かりました。勉強になります!