昨日、県内の公立定時制高校への志願者数が募集人員1124人に対し志願者1692人と500人も上回っていることが報道されました。県教委は、定時制過程で210人の定員拡大を行いましたが、なお339人の定員超過という事態となっています。「県内の志願者」という表現に隠されている「横浜市内の志願者」への対応ですが、市内唯一の横浜市立定時制高校「戸塚高校」の定員は140人、後期選抜募集人員は85人で志願者数は99人となっています。
さらに、受け皿がないから、毎年、子どもたちは、横浜市域を超えて他市の定時制高校を選んでいます。次々と市立定時制高校を廃校とした結果、例えば、川崎市立の定時制高校に通う横浜市域の子どもの数は、03年33人、04年50人、05年60人、06年101人と増え続けています。
教育委員会は、定員超過となった子どものうち横浜市域の子どもの人数や、他市の定時制高校に通うことを選択する子どもの人数を把握していませんでした。「それは、調べれば分かりますが、ちょっと把握していません」パンドラの箱はあけないよと言わんばかりの姿勢です。
様々な理由、困難を抱え、生きずらさを訴える人々の存在があります。今、定時制高校というシステムを無くすという選択はないと思います。