古紙回収は「官」「民」どちらの仕事?

ゴミじゃなくて資源だよ

大都市横浜で、行政が古紙回収を始めたことで、古紙市場は混乱を続けています。この度の古紙の分別基準の見直しが、安定的な古紙リサイクルにつながってほしいと願っています。この間の行政とのやりとりから、かつては、「ごみ」を収集していた職員が「資源」を扱う難しさを感じています。
ある写真を見た時、「だめだ」と思いました。回収した「資源」である段ボールで、ヤード内の水たまりの水を吸わせているのです。これは、ヤードの市職員が資源をゴミとして扱っていることを物語っています。そもそも、横浜市の一般廃棄物処理の基本計画(G30)は、法体系で整理すると、廃掃法に基づくものであり、こうなってしまうのは仕方ないのかもしれません。また、本来、ごみ屋と古紙を売る古紙屋は業態が違います。だとすれば、資源回収は民間に任せると言う考え方もあるはずです。
7月から各ヤードでの計量方法が変更となった時、計量に立ち合う職員を常駐させるために、資源循環局が最初にやったことは、「すべてのヤードにプレハブ部屋を建て、エアコンを設置」です。
その他にも、現場では、行政回収を「公」が行なう弊害がいくつか指摘されています。例えば、当初、問屋に直接おろしていた古紙は、市の方針転換で、わざわざヤードへ持ち込まれ、再度、移動コストをかけ問屋に運ぶこととされ、引き取り時間も8:30から16時までというように決められるなど、作業にロスが生じています。
中野区のように、古紙の行政回収を打ち切って集団回収へ移行し、大幅なコスト削減を実現させた自治体もあります。官・民の役割り分担については、横浜市にも資源集団回収に加え、民が行なう「紙の日」という古紙回収も始まっており、これらの実施状況や行政回収のコスト比較など、いくつかの検討ポイントがあるはずです。データーを検証し問題堤起したいテーマです。