子どもの日。マスコミは、やはり少子化問題をクローズアップしていましたね。どうしても、「保育」や「子育て支援」と言えば、少子化対策が強調されてしまいますが、女性政策や労働政策も重要です。 例えば、出産後、女性は、フルタイマーとして職場に復帰するか、専業主婦として家庭にとどまるかの選択を迫られます。ライフステージによって働き方をコントロールしながら、子どもを育てることを支援するしくみは未整備のままです。「100%か0%」という選択肢じゃあだめですね。
国も自治体も、保育所整備を重点的に進め、育児休業や短時間勤務も奨励していますが、結局は、男性が経済的責任を負い、女性が家事・育児をおこなう性別役割分業が前提でつくられた制度が働き方を歪めています。
厚生労働省の調査に答えて、子育てをしている女性の約6割が、子育てで一番負担に感じているのは「自由な時間が持てないこと」と答えていました。もしも、結婚をし、子育てしながらも、働く、余暇を楽しむといった色々な「生活時間」を組み合わせて調和をはかることができれば、この負担感は軽減されます。自分時間を取り戻せば意識は変わるはずです。
公立、私立 幼稚園、保育園、認可、認可外、保育、子育て…と行政ベースでは垣根が残っていても、利用者にとっては幅広い選択肢となっています。保育制度の堅さ、あるいは、散発状態に展開される助成事業を知れば知るほど、サービスを必要とする人が自ら選べる仕組みがほしいなと思います。サービスの選択が可能になるだけでなく、結果として保育の質にも踏み込み、オルタナティブな供給主体を拡げることになるはずです。
やわらかな発想で子育てを楽しみ人生を豊かにしたい。