質疑では、費用弁償の廃止という短絡的な捉え方ではなく、報酬もあわせトータルに考えるべきという意見や、廃止を主張するのであれば、身をもって受領拒否すべきという指摘もありました。
費用弁償の受領については、受領拒否を広げ、費用弁償が廃止になった堺市のような事例もあるし、受領拒否議員を増やしていくことも、廃止実現への近道なのかもしれません。
横浜市では、今後、議員定数についても検討が始まりますが、財政問題から議員数を問うならば、議員をボランタリーなものと考え、報酬を費用弁償のみにするという考え方もあると思います。
また、一見公平に見える政策調査研究の一律分配も、議員の第2報酬化しています。調査研究の費用であれば、会派や議員が調査研究目的を明示した申請により交付決定することで、立法事務費として機能し、政策立案に生かされるはずです。これらのことから、報酬(97万円/月)、費用弁償、政務調査費(55万円)をトータルに捕らえ議論の遡上にのせる事は確かに必要です。
それにしても、今回出された減額提案は、非常に唐突でした。市長に議会改革を迫られた結果の提案なのかもしれませんが、議会が本来の機能を果たせないしくみこそが、「議会不要論」につながっているのに、たった2割の費用弁償の削減では、「議会不要論」に油を注ぐだけです。
今回の、廃止案の否決は、前回の廃止提案からの5年間、このテーマについて、私たち自身がどのように取り組んできたのかも問われました。私は、これらを、真摯に受け止め、新たな運動プログラムに取り組みたいと思います。
費用弁償
地方自治法に、「議員が職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる」と規定されていて、本会議や委員会などに出席するための交通費や諸経費とされています。
データー横浜市議会
04年度費用弁償
総額約7200万円 議員1人平均 約80万円
06年度費用弁償(予算)
減額 支給対象の見直しにより
1億円が8000万円に