横浜市の動物園事情については、以前にレポートしましたが、先日、横浜市立動物園あり方懇談会から提言が出され、常任委員会で報告がありました。
まず、動物園は、「大都市に不可欠のインフラ」で、その機能は「見世物展示」から「動物公園」そして、娯楽、 教育、種の保存と保護、調査、研究、に加え、繁殖・環境教育の場へと進化しているとされているそうです。
現状については、「他都市と比較して全く遜色はない」と報告されましたが、まちの事情も異なっている上に、こんなにたくさんの機能があると、他都市との比較では課題が見えづらいと思います。当初の事業計画に照らした評価が重要ではないでしょうか。しかし、委員会の質疑を通じ、ズーラシア以外は来園者数などの具体的な目標が設定されていなかったため、その点での評価は難しいということが解りました。
3つの動物園の役割り、それぞれ何を目指していたのかということを質問しました。それに対して、「野毛山は入門編、ズーラシアは総合的な動物園」といった説明がありましたが、具体的な目標が無かった事が表しているように、作ってしまってからそれぞれの役割りを整理しているようにも思えます。
さらに、「種の保存と保護」についても、本来横浜市が取り組むべき課題かどうかについての議論が必要だと思います。地域の野生動物の保護というような事でないのなら、やはり国レベルで取り組めば良い事業だと思います。国がやらないなら横浜市がやるというのは、現場の方たちの思いなのでしょうか。
今週は、ズーラシアの視察があります。現場の方たちのお話をしっかり伺ってきたいと思います。 ところで、この検討のための予算は700万円です。報告書は、2冊1セットで45セット作られたそうですが、文字は大きなフォントで裏面は白紙。しかもバージンパルプの贅沢なつくり。コスト意識を持つべきです。