ゴミプロジェクト 視察レポート

市民と事業者の信頼から生まれた取り組み

 環境問題に取り組むNPO団体のニュースで、ペットボトルや白色トレイの回収にあたって、市民や事業者の理解と協力のもとスーパー、コンビニなどの店頭回収を推進している国分寺市の取り組みを知りました。早速、国分寺ネットの清水くみ子市議とともに国分寺市をたずね、ごみ減量化・資源化の取り組みについてお話を伺ってきました。

 国分寺市のペットボトルの回収量は、年間約260万トンと予想されますが、実際に行政が回収しているのは18万トン。残りは、市民が、買ったお店に戻し、容器包装リサイクル法に基づく自主回収ルートで処理されています。
 全量を行政回収した場合の経費は、4000万円ですが、店頭回収を実施することで、300万円に押さえられています。
 ペットボトルの行政回収は、市内に6000か所あるごみステーションのうち、39か所のみで、2週間に1度だけの回収です。
 店頭回収は、2000年から始まりましたが、このシステムの導入の頃から関わっていらした清水市議からは、「ごみを捨てやすいことは、買いやすさにつながなる、ごみを捨てにくいしくみが発生抑制につながる。」というお話がありました。

 人口11万人の国分寺市のごみ焼却場は、住宅街のど真ん中にあります。おのずと、ゴミ処理についての市民の問題意識も高く、店頭回収実施にあたっても、市民が、店舗を訪ね、リサイクル協力店を募ったそうです。
 市民との関係性を大切にする小売店鋪は、予想以上に広がり、現在290店鋪が参加しています。ゴミの減量化・資源化だけでなく、商店街の活性化にもつながっていきそうです。
 市民が「現場」で活動した成果は大きいようです。