地方自治法施行70年

辻山幸宣さんの講演へ。
辻山先生は、神奈川ネットが長くお世話になった研究者の1人です。6月14日、地方自治総合研究所の所長を辞任されるにあたり記念講演がありました。
当日は、あらためて1947年5月3日、憲法と同時に同時に施行された地方自治法の70年の歩みを振り返りました。集権的な体制と経済成長の条件作りへの対応に翻弄させられた自治制度の創世期。公害問題や、過密・過疎問題などひずみを抱えながらも定着・発展した高度成長期。その後の世界同時不況と行革の流れから推進された地方分権。
新しい公共、協働疲れからの道を探せ、人口減少や消滅自治体、地方創生の掛け声に追随しないあり方を希求せよと結ばれたレジュメ。そして、最後の最後に語られたのは、辺野古訴訟の問題。翁長沖縄県知事は公有水面埋立法にもとづく知事の権限を盾に国と争い敗訴しましたが、全国知事会等が自治と分権の危機を共有することはありませんでした。  辻山先生は、「これは、自治体の事務執行システムそのものを取り上げ攻めている全国の自治体に向けた訴訟で「沖縄問題」じゃない。我がごとだ」と指摘され続けています。
何度も何度も聴いた「村寄り合い」から始まる辻山先生のお話。「敷地」の外の世界に一人ひとりが関心を寄せよ。ここに戻る。ここから始まる。先生、ありがとうございました。