「若者と政治をつなぐ」自分ごととして政治を語る
全国のローカルパーティが横浜に集合した全国ネット交流会の2日目(5月22日)、NPO法人YouthCreate 代表の原田謙介さんをはじめ、㈱VoiceJapanの高橋茂さん、神奈川大学非常勤講師の小川泰子さん、そして現役大学生の佐々木唯人さん、大河原まさこさん(前参議院議員)、青木マキさん(横浜市議)をパネラーに迎え「若者と政治をつなぐ」をテーマにパネルディスカッションを行いました。
皆さん揃って言われていて印象に残ったのは、若者は政治に関心がないわけでも、軽視しているわけでもないということ。スイッチを押してあげればちゃんと政治と繋がるよというお話。でも、若い世代の投票率は低調。政治が近くにあるとは言いがたい状況です。
原田謙介さんの活動は、国政選挙における若者の投票率の向上をめざすところから始まっていますが、『いきなり「選挙に行こう!」というのは違うし、政治の話をするんだなという緊張は政治を他人事にさせてしまう。まず「自分ごとが」入り口にあるべき』
と言われます。例えば、「駅の再開発どうあったらいい?」と尋ねられたら、政治の話をしているというマインドにはなっていけど、政治の話をしていることになる。さらに、結婚し子どもが生まれると物理的に行政や政治との接点が増えるし、日本の将来が気になるのか、政治へのハードルがぐっと下がると言います。これはやっぱり「それって政治だよ」の世界だ。
高橋茂さんも「なんで難しいことをややこしく言うのか?立憲主義もTPPもわかる人はわかるだろうけど引いちゃう層がいる」と言われます。佐々木唯人さんは「政治には期待しない、でも無関心じゃない」と。さらに、インターシップ等で直接政治家に会ってみると印象は変わるとも。確かに、神奈川ネットが実施した「若者と政治をつなぐ」アンケート調査でも、選挙の投票の際に重視することとして「人柄」を選んだ学生が多くいました。原田さんは「楽しさ、意外性、人間臭さというようなものが大事で、完璧な理解を求めないこと」とまとめて下さいましたが、要は、政治家が自分ごととして政治を語れていないということなのか。政治家の言葉が生活感あふれるものだったら、もっと政治を自分ごとに感じる人は増えるということになる。
今回、企画から当日のコーディネートまで高橋茂さんに全面的にお世話になりました。高橋さんとのお付き合いはもう12年になりますが、高橋さんがいつも言われてるのは、政治の側が発するメッセージのあり方。似ている波動が共鳴し合うのは当たり前だけど、そこで盛り上がっても若者や選挙の動向に影響を与える「中間層」には届かないという話。とはいえ、安保関連法に対する若者のリアクションや「保育園落ちたブログ」の反響の大きさを見ていると「少し社会の様子が変わってきたのかな」と感じることもあります。「若者と政治をつなぐアンケート調査」の結果も、パネラーの皆さんの指摘と重なるところがたくさんありました。話きれなかったことも含めて、次の機会には、アンケート調査の結果を掘り下げて議論を深めてみたいです!