「だから多機能支援が必要」NPO法人さくらんぼ

 15日、子ども・若者プロジェクトで瀬谷区三ツ境駅近くにある「さくらんぼハウスwith」を訪問。NPO法人さくらんぼが運営する横浜保育室、親と子のつどいの広場、乳幼児一時預かり事業、学童保育事業、小規模保育事業の現場をたずね、理事長の伊藤保子さんにお話をうかがいました。
 
 私と伊藤さんとの付き合いは15年近くになります。出会いは、私たちの共通の関心ごと「一時保育」でした。この10数年、瀬谷と青葉という地域特性の異なるところで、私たちは、お互いを意識し合いながら事業を拡げてきました。6年前から、監事としてさくらんぼに関わることになり、私は「参加障害のないまちづくり」という法人ミッションをより深く理解することになりました。
 伊藤さんは、「一時保育はバンドエイド」のようなサービスだと言います。とりあえずの傷口をふさぐサービスという意味で。一人ひとりに寄り添うことで、仕事や介護のため、あるいは、子育て仲間がほしいという「おもてのニーズ」の裏にある深刻な課題や継続的なサポートを必要としている親子の姿が見えてくることも少なくありません。そうした意味から、私は「一時保育は地域につながる窓」と表現してきました。
 
 
  伊藤さんは、「瀬谷区は市内でも生活保護率やひとり親世帯率、若年出産率、障がい手帳の交付率が高い区で、複数の課題を抱えている世帯も多い」、「子どもの生活の後ろに大人の生活を支援することなしには、こどものwell beingを保障できない。だから多機能支援が必要」と話されました

 2012年に、子どもの貧困率が16.3%まで上昇し過去最悪を更新、子どもの貧困対策法もつくられました。地方議会でも、子どもの貧困対策や虐待防止、ひとり親家庭への支援策などの問題を取り上げられています。ならば、そういった課題に向き合って来た現場に足を運んでほしい、そんな思いでフィールドワークを企画しました。 
 
 
 さくらんぼで働く正規職員60人のうち20人がシングルマザー。もちろん、障害者とともに働いています。働き場をつくるために、「保育」仕事を分解し、仕事を切り出す作業は、法人にとって有益な作業だったそう。
 現在、私はさくらんぼとの共同研究で、「個別サポート」(派遣サービス)の事例検証を行っています。国の子どもの貧困対策会議で出されている課題や対策と重なる議論もあります。それらが、「あの家族、あの子」の姿を浮かべ、現場の言葉で語られることに大きな意味があると思っています。