「外国人お断り」の扉を開こう〜共に生きる地域をめざして〜

  10月31日、かながわ共に生きる学習会で、特定非営利活動法人かながわ外国人すまいサポートセンター理事長のペイアンさんのお話をうかがいました。ケーススタディを通じて言葉や習慣の違いから起こるトラブルだけでなく、「家を借りたい」の後ろにある、仕事がない、家族が病気、DV被害といいったさまざまな問題に向き合う活動の一端を学ばせていただきました。
 2001年に設立されたかながわ外国人すまいサポートセンターは、2000年に「外国籍県民かながわ会議」(事務局は神奈川県)として『外国人居住支援システム』を構築したことに始まり、2003年から2007年までは「行政相談窓口職員多言語対応&相談能力向上研修事業」として県のかながわボランタリー活動推進基金21協働事業として位置付けられるなど、神奈川県も後押しをしてきた取組みです。現在は公的助成を受けず、会員会費や寄付などにより運営されています。年間800件の相談を受け、解決に向けて相談者と共に考えながら関係機関につなぐアドバイスをされています。 ペイさんは、「それぞれの民族、文化を大切に、住民としての共通の課題認識を持ちながらいろんな人たちを大事にして花を咲かせたい。」と結ばれました。

ポルトガル語担当スタッフの阿部孝子さんと寸劇で相談窓口の様子を演じて下さいました

ペイさんが、マジョリティの意識を変えるためのマイノリティの役割を強く意識され活動されていることが伝わってきました。「日本人はやってあげる人、外国人はやってもらう人」といった関係性ではないはずですし、外国人という言葉の定義の曖昧さもあらためて認識しました。今後も、こうした学びの場をつくっていきたいと思います。