県立盲学校留学生の生活支援を考える

ネット・平塚主催、神奈川県立平塚盲学校で学ぶ留学生の生活支援を考えるミニフォーラムが開催され、社会福祉法人国際視覚障害者援護協会、ホームステイを受け入れてくれてくださっているボランティア、盲学校の卒業生、平塚市障害福祉課、ケースワーカなどの皆さんが参加し意見交換しました。

まず、社会福祉法人国際視覚障害者援護協会(以下援護協会)の活動を共有。援護協会は、40年にわたって海外17地域から76人の留学生の受け入れ、主に、盲学校(特別支援学校)入学前の6か月間、日本語や日本語点字、生活習慣、歩行訓練など日本での生活に必要な基本的知識・技術を身に付ける予備教育を行っています。渡航介助外国旅費、予備教育講師謝金・旅費、予備教育教材費等については、政府開発援助(ODA)の補助を受けています。文科省は、この取組みを国際交流の促進施策と位置づけており、諸外国との教育交流及び相互理解の増進を図ることを目的として実施されています。

現在、援護協会の支援で神奈川県立平塚盲学校でモンゴルの留学生Aさんが学んでいますが、彼女の生活支援、とりわけ寄宿舎が閉所となる週末や長期休暇に「どこで、どのように生活するか」が課題となっています。学校としては、盲学校は教育保障の場であり寄宿舎も同様に捉えているとのこと。したがって、留学生の生活支援については、日本における保護者的な役割を担う援護協会が責任を持つべきとの考えです。援護協会の石渡博明理事長は週末なども寄宿舎を開所することとした他県の盲学校の事例をあげ、生活の「場」が提供されただけでは、安心・安全な生活を送る事ができない、視覚障害者の生活支援の課題はなお解決されていない、ソフトの支援も必要と話されました。
県立平塚盲学校では、これまで20年にわたって留学生を受け入れてきた歴史があります。ホームステイの受け入れに協力してくださるボランティアにも支えられ、時には複数の留学生でアパートをシェアするなど様々な知恵を出し合い留学生の学びが続いてきたそうです。ところが、近年では、しばしばホームステイ先を見つける事が困難となり、先日の長期休暇の際には、Aさんは緊急避難的に市の福祉サービスも使い、急場をしのいだとのことです。市民のボランタリーな活動にも限界があり、何らかの制度を活用した支援体制を求める意見も出されました。

今回のミニフォーラムは、まずは、それぞれの立場から実践されてきたことを共有する場となりましたが、今後も、『諸外国との教育交流及び相互理解の増進』という国の施策・目的も踏まえ、どのような対応が考えられるのか、解決の糸口を探っていきたいと思います。