12月議会に、金沢資源選別施設の増築工事費として、5400万円の補正予算案が提出されました。金沢資源選別施設では、これまで、ペットボトルのみの処理を行っていたのですが、今後、缶・ビンも選別できるように増築をするための予算で、来年度の工事も含めると総額5億9700万の事業費になります。 私は、以前、緑資源選別センター作業を見学し、その作業工程に驚きました。混合収集された、缶・瓶・ペットボトルの袋の開封から始まり、手作業での選別がかなりの部分をしめていることや、瓶をこなごなのカレット状態にする様子を見て、作業にかかる経費やリユースシステム拡充の視点からの検証が必要だと感じました。
10月から、市内6区での分別収集がはじまり、缶・瓶・ペットボトルの収集量は増加していて、来年度以降、分別収集が拡大されると、さらなる収集量の増加も見込まれます。さしあたって、資源選別施設の拡充を図る必要があるということは理解します。
けれど、市民は、ゴミを減らす努力をして、もっと細かなレベルの分別を行っていきます。缶・瓶・ペットボトルを排出する際のビニール袋も1350トンも出されているという報告もあります。
また、資源選別施設は、金沢のほか、緑、戸塚、鶴見にありますが、これら4つの資源選別センターの管理運営費として、廃棄物資源公社への委託料は、昨年度、17億6000万円。そのうち、人権費にあたる部分作業委託費は12億5300万円で、廃棄物資源公社からリサイクル事業共同組合に委託するという随意契約がされています。
今後、収集量の増加に伴い、管理費や作業委託費も増加していくと思われますし、現在の委託形態についての検証や、缶・瓶・ペットボトルを混合収集し、お金をかけて分別するというしくみについては、容リ法の見直しとともに、検討を進めるべきではないでしょうか。
環境事業局常任委員会で、私は、この点について質問し、今後の検討課題であるという答弁がありました。
これに対して、他の委員からは、「市民に分別の負担をしいるより、これまでのように、できることは行政が行うべき」「他の政令市の動向をみて」「分別回収のコストも考えるべき」という意見が出されました。確かに、現在の容器包装リサイクル法のもとでは、循環型社会を目指すには自治体の負担は大きいです。また、市民の負担も生じます。でも、私は、あの資源選別センターの作業を見たら、このままではいけないと感じます。
ぜひ、多くの、市民のみなさんにも、その実態を見ていただいて、ご意見をいただきたいと思っています。