日韓市民社会フォーラムレポート3

個人の自立と平等

 フォーラム2日目、個人の自立と平等をテーマとした分科会に参加しました。

 最初に、韓国女性団体連合事務総長のチョさんからは、2005年3月、韓国の女性運動の長い闘争の歴史に新たなページが刻まれたことが報告されました。
 憲法が定めた個人の尊厳と男女平等という基本価値に基づき戸主制廃止をうたった民法改正法案が可決されたのです。
 この背景には、政党を超えた女性議員の連帯、戸主制を憲法不合とした憲法裁判所の機能、また、1997年の夫婦同性運動に始まった粘り強い市民運動があったことがわかりました。
 一方、日本の民法(家族法)の改正は遅々として進まず、その現状について、婚姻適齢、夫婦別姓、非嫡出子の相続問題といった課題が挙げられました。
 日本の女性たちは、ライフステージの違いから分断され、共通の課題解決へむけエンパワーメントすることが困難だったのではないでしょうか。
 あらためて、私たちは、女性の社会的不平等を無くすために「個」を尊重し起点とし、多様性を認め合いながら自立と平等を確立すること目指したいと思います。

 この分科会では、市民共通の課題の解決のための制度を市民がつくる実践ととして神奈川NETの「住民基本台帳・駆け込み大量閲覧防止条例制定運動」についても報告させていただきました。
 社会変革のためには、政治を市民社会の側に引き寄せることが必要であり、私は、これからも市民参加のローカルな政治にこだわっていきたいと思います。