昨年5月議会に、「横浜市の福祉事業に役立ててほしい」と市に寄付される1億3千万円を市の外郭団体に補助金として交付する補正予算が提案されました。これに対し私は、「外郭団体に交付するのはおかしい、横浜市に基金をつくり継続的に幅広く活用することを考えるべき」と提案しました。その結果、議案が修正され、今回の条例案につながりました。
横浜市には、現在、よこはま夢ファンド、文化基金、横浜協働の森基金、水のふるさ道志の森基金といった基金もあり、さらに、地球温暖化対策事業、市長おまかせメニューとあわせ、6つの寄附メニューを用意した横浜サポーターズ寄付金の取組みも進めています。
あらたに設置される社会福祉基金も、横浜サポーターズ寄付金の中に位置づけるとのことですが、サポーターズ寄付金は、寄付金を受入れる窓口の一つであり、現状は、寄附をされる方が、希望する分野を担う部署に直接申し出て、各区局が独自で寄附を受け入れる事例も多く、予算の執行の仕方も様々であるとのことです。
今後は、寄付金についての全体窓口の明確化を図るとともに、寄付金を充当する事業の執行について、市としての一定のルールを設けることが必要ではないでしょうか。その上で、より多くの寄付金を獲得するための取組みが求められます。
一方で、福祉関係に役立つ寄付をしたいという市民の皆さんに対しては、区や市のHPでも、横浜市社会福祉協議会の4つの寄附の受け入れ先を紹介しているという現状もあります。社会福祉基金の設置の議論のきっかけともなった横浜市社会福祉協議会との役割分担については、今後、整理も必要です。
社会福祉基金を活用する事業については、これから検討をされるということですが、市民のニーズに応えた活用を進められるよう引き続き提案していきます。寄附金を充当する事業やその実績を積極的に発信していくとが、更なる寄附に繋がり事業も拡充されます。
福祉基金の設置を提案した市会としても、あらたに設置される社会福祉基金について広くPRしていいきます。