震災対策調査特別委員会報告

県は市町村の取組みに学ぶべき

福島原発の事故が収束しない中、次々と放射線汚染の実態が明らかになっています。首都圏でもその影響が危惧され、自治体には、小さなお子さんを持つ方たちを中心に、学校や保育所での放射線測定を望む声が寄せられています。神奈川県内もすでに14市町村が独自に放射線測定を実施しています。県としては、こうした市町村の取組みを支援し、データの精度を高め、広域モニタリングに活用していく視点も必要です。
震災対策調査特別委員会でも、県が保有するサーベイメータなどの資器材を活用することや、情報共有のための枠組みをつくり広域自治体として県の役割を果たすことを求めました。何よりも、国の基準に依拠し国の方針を待つのではなく、すでに市民の声に押され動き始めた市町村に学ぶべきです。
福島原発の事故を受け、県は「原子力災害対策関係機関連絡会」を設置し、浜岡原発など県外での大規模な原子力災害への対応も進めるとし検討を行うとしています。発災時の避難勧告、指示のは自治体の判断によります。特に原子力災害に対し初期対応が迅速に行われることが大変重要であることは、今回の福島原発の事故からも明らかです。国の福島原発事故の調査・検証に先立ち、自治体としても踏み込んだ議論が求められます。
まず、今起きていることに対応して、市町村と連携し、広域モニ
タリングや情報伝達システムのシミュレーションの機会とすべきです。