青葉台消防出張所は、藤が丘消防出張所の耐震化問題の解消や、青葉台駅周辺、しらとり台・田奈町方面の消防力を強化し、あわせて青葉区内の消防署所配置バランスの適正化を図ることを目的に整備されました。
容積率400%という立地要件を活用し、地域子育て支援拠点、保育所、自転車駐車場と合築により整備することで、消防局を始め、こども青少年局、道路局の予算も活用しています。
建設地の土地購入額は13億円(敷地面積1.164㎡)。施設の整備にあたっては、建築主となる民間企業を募り、横浜市が作成した実施図面を基に、自ら調達した資金で複合施設を建設してもらい、完成した複合施設を横浜市が買取るという形をとっており、取得額は9億2190万円でした。
莫大な税金を投入した施設であり、地域からも「地域に開かれた施設」をとの声を受け整備された施設として、今後の運営のあり方も注視しなければなりません。
1階には、防災、防犯活動支援拠点として「安心安全ステーション」が設置されています。保土ヶ谷区に続く市内2カ所目となる「緊急避難ボックス」の活用も呼びかけられています。緊急避難ボックスは、不審者から身を守るために駆け込み、施錠することができる一時避難場所で、駆けつけ電話、非常ボタン、監視カメラなどが装備されていました。
避難ボックスとして万全の備えがありますが、この場所が認知されることや、367万人に2カ所ではなく、市全体のセーフティネットをどのように作っていくのかという課題もあります。そもそも、安全管理局(消防局は一時「安全管理局」となっていました)時代に企画された事業を、今後、どういったセクションが担って行くのか、課題の整理も必要だと思います。
子育て支援拠点は、市内18区に1カ所ずつ整備するとされた施設で、青葉区の子育て支援拠点「ラフール」は、市内で18番目の施設。これまでの経験が生かされた運営を期待します。
施設の詳細については、横浜市の発表資料をご参照下さい。