まち保育〜子どもと社会との接点をつくり、つなぎ、増やす〜

29日、「みんなで子育ちするーまち保育という発想の下にー」というテーマで三輪律江さ んを迎えた勉強会を開催しました。
三輪先生が提唱される「まち保育」とは、まちにあるさまざまな資源を保育に活用し、まちでの出会いをどんどんつないで 関係性を広げていくこと。子どもを囲い込まず、場や機会を開き、身近な地域社会と一緒になって、まちで子どものが育っていく土壌作りをすることです。
「地域で子育て」と言ったことは、しばしば耳にしますが、三輪先生は、子育てのことを当事者だけに限定して考えないことや、福祉に閉じない分野横断的な施策や、居住政策やコミュニティ再構築に広げた視点が必要と言います。保育所だけでなく、公園や道、公開空地、空き家、空地など限られた地域資源の中で、その環境を誰がどのように企画、管理、活用していくかというエリアマネジメントが重要性になってきます。
学習会の中で、私が運営に参加しているピッピ保育園のお散歩をツールにしたワークショップも紹介くださいました。ワークショップを通じ、私たちはまちを知り、近隣の皆さんと顔見知りになり、皆さんも保育園を訪ねてくださるようになりました。
そのほか、商店街空き店舗に保育園を戦略的に誘致した事例や、公園を活用した小規模保育施設の事例など、保育施設をまちづくりの担い手とするための新しい仕組みづくりが紹介されました。さらに、まち保育に欠かせない「道」をひらくTOKYO PLAYの取り組みや、「住まう」ことにも着目したペアレンティングホーム金沢など、多様な主体と多様なつながり方を創り出す実戦から、「まち保育からまちびと育てへ」という展望も語られました。

多様な遊び、多様な遊び場所を持っている子どもほど幸福感が 高いと言います。三輪先生たちが生み出してくださった、まち保育・まち保育士という言葉や概念は、これま でやってきたこと、これからもやりたいことにフィットします。
「まちで育てる」「まちで育つ」「まちが育てる」「まちが育つ」というまち保育のステージを楽しみならがら進んでいきたいと思ってます。4月には地域の新しい拠点「くらしてらす」がいよいよオープンします。
まずは、くらしてらすから始まるまちづくり!
昨年出版された「まち保育のススメ」が、2017年度(第13回)こども環境学会賞(論文・著作賞)を受賞さ れたとのこと。おめでとうございます。 こちらで発表されてます!