なんで「B評価なの?」の議論が面白かった〜子ども・子育て会議傍聴記〜
2日、横浜市・子ども・子育て会議 子育て部会が開催されました。部会は、11人の委員と41人の事務局(職員)で構成されています。この日の議題は「横浜市子ども・子育て支援事業計画の点検・評価について」。事務局が提示した子ども・子育て支援計画(5カ年)の目標や2015年の取組み状況にもとづく91事業の点検・評価案が提示されました。
この部会が所管する施策は、乳幼児期の保育・教育の充実、学齢期・青年期までの育成支援、障がい児への支援、若者の自立支援、生まれる前から乳幼児期までの支援、地域における子育て支援、ひとり親家庭支援・DV対応、虐待防止と社会的養護、ワーク・ライフ・バランスの推進など非常に幅広です。それぞれの委員の専門分野で「スペシャリストならでは」の発言を期待したいところですが、このボリュームを3時間という限られた時間で議論するのですから、ポイントを絞った議論にならざるを得ないし、なかには「ざっくりA評価だな」と思う事業もありました。唯一、事務局の評価案に対して異論が出されたのが「乳幼児一時預かり事業」。
委員は、乳幼児一時預かり事業の進捗状況、有効性がいずれも「B」とされていることについて
・一時預かりの25%を19箇所・2%のキャパで(乳幼児一時預かり事業)預かっている。(おそらく以前に紹介したデータを引用されていると思われます。)
・緊急ニーズにも応え、子育てサポートシステムや地域子育て支援拠点等にもつないでいるといった有効性をあげて『なぜB評価なのか?』と質しました。
これに対して子育て支援課は「一意預かり事業はすき間を埋める事業。障がい児支援や緊急のニーズの受け皿。」と事業の有効性を認めながらも、昨年度、新規事業者が選定できなかったことも踏まえB評価としたと説明。
委員からは、利用者、事業者の声をどこまで拾えたのか?間接的な利用者の声は根拠として弱い、リサーチ不足でB評価となるのはおかしい、利用者の声がスマホでストレートに市へ届くような方がフェアでお金もかからない、といった指摘もありました。
私は「まだまだニーズに応えられていないのでB」ということであれば、今後事業拡充の方策を考えるということでもあり、それで良いし、子育て支援課が言う「隙間」を可視化する意味でも、事業者・利用者の声を捉えることを考えていけば良いと思います。
いずれにしても、事業評価のプロセスが気になっていた私にとっては、大変興味深いやりとりでした。今後、事業者・市民にアプローチすることで子ども・子育て会議への関心も高まるでしょうし、会議の議論もより深まると思います。