集団的自衛権と立憲主義〜市民の信託に応える責務がある〜
神奈川県議会、第2回定例会には、政府の解釈による集団的自衛権の行使容認にしようとする動きに対して慎重、反対の立場からの陳情が18本提出されています。
政府は、集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈変更の閣議決定を7月1日にも行いたいとしており、「安全保障法制整備に関する与党協議会」では、すでに、自衛権発動「新3要件」の修正案を与党間で大筋合意したことも伝えられています。
周知のとおり、集団的自衛権について、内閣法制局、および、歴代の政権は、自衛のための必要最小限の範囲を超えるもとして「行使できない」との見解をとり、自衛隊の海外での武力行使を認めて来ませんでした。集団的自衛権の行使容認といった憲法の根幹に関わる問題を、一内閣が法律よりも下位の法体系、「閣議決定」で変更できるとし、さらに、公明党の合意を得るために、日々、行使容認の対象も変化する状況は、立憲主義とはほど遠く、容認できるものではありません。憲法は、政府やあらゆる法を縛るものです。政府には、その「縛り」の中で市民の信託に応えていく責務があるはずです。
参加・分権・自治・公開を掲げるローカルパーティがめざすのは、憲法の中心命題の一つでもある人権の保障を現実化していくための実践であり、日々の立憲活動です。とりわけ、第2の基地県である神奈川において、軍事によらない市民による人間の安全保障の実現に向けて、NPO.NGOと連携した民際外交などにより国際社会における信頼を築くことにも、一層の努力を続けていきたいと思います。