2014年新春 持続可能な社会にむけて
2014年、神奈川ネットワーク運動は設立から30年の節目の年を迎えます。
この30年間、少子高齢化により人口構成は大きく変化を続け、2050年には日本の総人口は1億人を割り込み、高齢化率は40%に到達すると予想されています。雇用情勢や家族や地域の有り様も変化し、貧困・格差、孤立化といった新たな課題が顕在化しました。
安倍政権が本格的に始動した2013年、夏の参議院選挙で与党が圧勝して衆参のねじれが解け、臨時国会では、慎重審議を求める声を押し切り特定秘密保護法、日本版NSCを成立させました。さらに、安倍首相は、集団的自衛権の行使を求め、武器輸出三原則の見直しも示唆するなど、「安倍カラー」を前面に打ち出しています。
また、社会保障改革においては、自助・自立を基本とした改革の方向性が示されており、地域のセーフティネットの重要性は一層高まっています。
さらに、特定秘密保護法案をめぐって国会が混乱していた12月6日に提示された新たなエネルギー基本計画素案では、経済成長に貢献するエネルギーとして、原子力を「重要なベース電源である」と位置づけています。これは、前政権が掲げた「原発ゼロ目標」と国民的議論を否定し、時計の針を震災以前に巻き戻すものです。国の果たすべき役割は、明確に脱原発の方向を示し、再生可能エネルギーへとエネルギーシフトを進め、小規模分散型でエネルギー自給可能な地域づくりをすすめることができる環境を整えることであると考えます。
東日本大震災とそれに伴う原発事故を経験した日本社会は、新たな豊かさ、新しい生き方・働き方を作り出すことに大きく舵を切り、経済成長至上主義によらない持続可能な社会をめざすべきです。
神奈川ネットは、共生社会の実現に向けて、地域・生活現場のニーズの多様性に着目し課題解決に取組むとともに、 共感する市民の輪を拡げ、参加型政治の実践を積み上げていきます。
まずは、3月の逗子市議会議員選挙、1年後に迫る2015年統一地方選挙に向けた前哨戦となる二宮町議会選挙に勝利し、地域、生活により近いコントロール可能な政治を広げて行くことに一層の努力を重ねていきます。