本庁機関の再編:商工労働局は産業労働局に
第3回定例会、9月議会において本庁機関の再編に向けた検討案が示され議論が行われてきました。11月には、神奈川県局設置条例の一部を改正する条例も提案され、27日本会議で採決が行われます。私も、二度に渡り常任委員会で取り上げ提案を行いました。
組織の再編議論の出発点は、神奈川県緊急財政対策の取組みで、「無駄を削るだけではなく経済のエンジンを回す事が必要」、「改革を成し遂げるためにも県の組織を変える必要がある」という知事の強い思いがあり、当初は、商工労働局を「経済局」として再編する案が示されました。
変化に対応した執行体制が求められていることは理解します。一方で、分権改革によって、雇用・労働行政における県の新たな役割も期待されており、厳しい雇用状況が続く中、労働行政の充実強化が求められる情勢もあります。そこで、9月議会では、まず、局名から「労働」を消すべきではないとの意見を表明しました。また、組織の改変にはそれなりに費用が発生します。(2010年、部・課制から局・部・課制に移行する見直しにおいて4000万円の費用が発生しており、1999度の改変時にかかったコストはトータルで1億5000万円程度とのこと)神奈川県も財政が厳しいのですから、仮に、局名変更を行なうとしても、 まず、どれだけの費用がかかるのかシミュレーションし県民に提示するべきとの意見を述べました。
その結果、11月の提案では、エネルギー部門を環境農政局から商工労働局に移管すること、合わせて、労働行政の充実強化に向けた取り組みの重要性についても言及があり、あらたな局の名称については、「産業・労働局」に変更するとされました。労働という名称を残した点については評価をします。新エネルギーは、今後成長が見込まれる新たな産業分野として注目されるところであり、地域密着型雇用の創出も期待されます。
局再編にかかる費用については、現時点においても明らかにされませんでした。横浜市でも、かつて組織の再編、局名変更などにかかわる議案を審査したことがありますが、首長の交代によりあっさり方針が転換されたり、そのたびに結構な費用が発生していたことを思うと、私は、費用面の問題も気になります。
質疑では、運用面の工夫でできるだけ費用の縮減を図る事も求めましたが、条例が施行される来年4月に向けて引き続き注視していきます。
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