6月に介護保険が改定された際、介護保険料の上昇を抑えるために2012年に限り財政安定化基金を取り崩せることが盛り込まれました。常任委員会でも、すでに、基金の取崩しについて確認したところではありましたが、あらためて、利用者の負担の軽減等に向けて基金の取崩しを行うことを、昨日は知事も答弁の中で述べられています。県の基金とは別に、市町村は、サービス利用が計画を下回り余った保険料を「準備基金」として積み立てていますが、2010年度末の県内市町村の基金保有額の合計は約250億円。こういった財源を自治体がどのように活用していくのか、その姿勢が問われます。私は、質疑の中で、3年で集めた介護保険料は3年で使うという県の基本的な姿勢を確認しています。
第5期介護保険事業(支援)計画の策定にあたって、国は、認知症支援の充実、医療との連携、高齢者の居住に関わる問題、生活支援サービスを優先的に取組むべき課題と位置づけています。利用者や家族にとっては、こういったサービスを受けるためにいくら負担するのかということも大変重要な問題です。
県内市町村の現在の平均保険料額が4,106円(全国平均:4,160 )、県内で最も保険料額の低い綾瀬が3,016円で最も高いのが横浜市で4,500円となっています。横浜市は、3年前、介護保険料額を月額4,150円から4,900円程度に引き上げる案を提示しましたが、議会で指摘もし、県の指導も受け、4,5OO円とした経緯があります。今後も、市町村の計画素案も注視していきますし、介護従事者の確保、資質の向上に向けた取組みや、高齢者居住安定確保計画に基づいた支援計画の策定にむけ、厚生常任委員会で議論していきます。