学校給食会の存在意義は?

横浜市の学校給食に関わる問題に注目が集まり、給食の食材の調達を行っている市の外郭団体である横浜市学校給食会に関するご質問をいただくことが増えています。私は市議時代に何度か学校給食会について質疑を行ってきましたが、新たな課題である放射能対策が求められるなか、あらためて学校給食会の事業について検証してみます。

給食会には、理事会、評議員会の他、学校給食食材安全監視委員会 、物資購入選定委員会、物資納入業者資格審査委員会、制裁処置判定委員会といった組織があります。今まさに活発な活動をされていることを期待したくなりますが、6月に開催された理事会や評議委員会の議事録を見ても、例年と変わらず、人事案件や22年度の事業報告、決算について淡々と議事が進行しており、今般これだけ大きな問題になっている放射能対策について論じられた形跡はありませんでした。
「食材安全監視委員会」は、年に4回会議を開催しています。今年の6月にも開催されているはずですが、議事録がアップされておらず、放射能対策についての議論の経過をたどることができません。

22年度の決算書を見ると、食材の購入のために、学校給食会が運営する価格調整等準備資金が約5億円ほど積み上がっていますが、これは、物資購入資金に不足が生じる場合の一時払い資金として、保護者が給食費の一部を積み立ててきたものです。

来年4月には、給食費の会計のあり方が変わりますので、価格調整等準備資金を整理すべきと提案してきましたが、教育長からは何らかの形で市へ受け入れることも検討するという答弁もいただいていました。保護者が受益以上の負担をし、セイフティネットをつくっているわけですから、こういった資金を活かして食材の簡易放射能分析検査機器の導入を進めるような取組みはできないものでしょうか。山田教育長は、かつて、給食会が行っている安心安全で安定的な給食物資の調達は、公益性が高く、給食事業にとって根幹であると話されていましたが、そういった取組みがなされないなら給食会の存在意義を見出すことは難しいですね。